義歯について
義歯とは
義歯は失った歯の大切なかわりとなるものです。
一般的な呼び方で言うといわゆる入れ歯のことです。
歯が1本もない人のための総義歯と部分的に歯がない人のための部分床義歯とがあります。歯を抜いた部分の歯茎の粘膜で咬む力を支える構造になっています。
このため、口の中の形態を正確に型取りすること、また粘膜の状態に合わせて義歯を微調整し、精密に適合させることが必要となります。
総義歯(総入れ歯)
総義歯とは上顎または下顎の歯を全て失った場合の入れ歯です。人間の歯は、親知らず(第3大臼歯)を含めると、上下左右全部で32本あります。これらが何らかの原因で抜けていき、歯が1本も無い人を無歯顎者と呼びます。
無歯顎者が食べたり話したりする機能を回復するために、口の中へ入れる人工の装置を総入れ歯と呼びます。総入れ歯を装着することによって、QOLが向上します。
部分義歯(部分入れ歯)
食事や会話をスムーズにするという機能的な回復が基本的な目的ですが、見た目も美しく回復させる場合には審美治療が必要になり、自費扱いになります。
機能性だけをとるのか、機能性に審美性も兼ね備えるのか、どのような治療がご自身にベストなのか、お気軽にご相談ください。
義歯の種類
レジン床義歯
特徴
全てプラスチック材料からなり、保険適応で治療できます。
保険適応のため、最も多く作られている義歯ですが、食べ物の熱さや冷たさに対する温度伝導が鈍く、また強度を保つため床自体を厚くしたり、大きめに作ったりしなければならない材質的な難点があります。
金属床義歯
特徴
金属床義歯とは、義歯床が金属で出来ている入れ歯です。
義歯床を金属にすることで入れ歯を薄くすることができるので、保険のものよりもしゃべりやすく、違和感が少ない総入れ歯を作れる可能性が高くなります。
ただし、金属床義歯は修理が難しく、非常に高価なので、保険の入れ歯ではどうしても満足できないという場合にご相談して適用するかどうかを決めるべきだと思います。
ノンクラスプ義歯
特徴
金属の金具を使用しない入れ歯です。薄くて丈夫な素材を使用して製作するため、見た目にも入れ歯であることがわかりにくく、違和感が軽減できます。
また、一部分だけに目立たないように金属を使用した、より強く噛める頑丈なタイプもあります。
コンフォート義歯
特徴
コンフォートは、硬い入れ歯の裏面を生体用シリコーンというクッションで覆う、全く新しい入れ歯の技術です。生体用シリコーンの弾性が、入れ歯でグッと噛んだときの歯ぐきにかかる負担をやわらげ、驚くほどの吸着力を発揮します。
「痛い・噛めない・外れやすい」といった、従来の入れ歯の悩みを解消するとともに、あなたの歯ぐきをやさしく守ります。